コラムマーケティングの「4P」。これさえ知っていれば、あなたもマーケッター!?:コンサルタントが世界一やさしく教えるビジネス思考(16)
コンサルタントが世界一やさしく教えるビジネス思考(16)
太期健三郎 だいごけんざぶろう
ワークデザイン研究所 代表
前回のコラムではマーケティングの概念、考え方について述べましたが、今回はマーケティングの四つの要素――「4P」の考え方に基づいた、具体的なマーケティング活動についての説明です。これさえ知っていれば、あなたはマーケティングについて語れる「いっぱしの」マーケッターになれるかもしれません。
さらに掘り下げて、近年のインターネット利用拡大がマーケティング活動に与えた影響についても解説します。
前回のコラムで説明したとおり、マーケティングとは簡単に言うと「顧客満足を軸に『売れる仕組み』を考える活動」です。具体的な活動としては、マーケティングの4要素についての施策、つまり(1)製品戦略(Product)、(2)価格戦略(Price)、(3)流通戦略(Place)、(4)プロモーション戦略(Promotion)――という「四つのP」を行うことです。

■マーケティングの4要素(4P)
まず、四つのPについて簡単に説明しましょう。
(1)製品戦略(Product)
製品とは取り扱うモノ(製品、サービス)の概念、アイデア、機能、品質、パッケージ(1人用の包装、業務用の大量パッケージ等)などです。
(2)価格戦略(Price)
ここで言う価格は、定価だけでありません。卸売価格、値引きの方式、支払い方法などを含みます。
(3)流通戦略(Place)
プレイス(流通)は、モノが扱われる「場=市場」と「販売経路」のことを言います。メーカー→卸→消費者――とつながる流通や、メーカー直販、自動販売機での販売など、さまざまなパターンがあります。
(4)プロモーション戦略(Promotion)
プロモーション戦略とは、モノの流通を促進するための広告、セールスプロモーション、販売管理などです。

[図表]「商品、サービスをどう売るか?」を検討するフレームワーク
■マーケティングミックス
この四つのPの組み合わせを「マーケティングミックス」と言います。
四つのPは、それぞれ独立して存在するわけではありませんので、整合性を考えてトータルに検討する必要があります。
例えば、小売業の形態で比較して考えてみましょう。
百貨店、総合スーパー(GMS:General Merchandise Store)、コンビニエンスストア、100円ショップ(通称「百均(ひゃっきん)」)――を比較して考えてみると、製品、価格、流通、プロモーション戦略の各施策は大きく異なります。
ここで、コンビニエンスストアでの売れ筋の商品を百貨店で販売したり、その逆で百貨店では効果をみせた広告の手法をコンビニエンスストアにそのまま適用すると、どうなるでしょうか?
マーケティング戦略に基づいた全体像から考えず、個別にチグハグな活動をすれば、期待する効果を得られないことは容易に想像いただけると思います。

■インターネットがマーケティング施策を激変させる
マーケットの環境が変化すれば、企業のマーケティング活動も変化します。近年のマーケット環境の大きな変化の具体例として、顧客ニーズの多様化と、インターネットの普及、利用拡大が挙げられます。特に後者について言えば、ICT(情報通信技術)の進展とともに、インターネットは短期間で急速に一般的なものとなってきました。
一例をあげれば、アマゾンを代表するインターネット書店の躍進は、出版業界、書籍流通に大きなインパクトをもたらし、否応(いやおう)なく変化を促しています。
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インターネットがマーケティング施策に与えている変化を個別に見ていきましょう。
製品については、少品種大量生産から多品種少量生産、販売へと変化してきました。
価格は、「価格コム」を始めとしたサイトでの価格比較、最安値探しが容易となり、価格競争を激化させています。
流通はネット通販の拡大などにより、リアル店舗しか持たない小売業に大きな打撃を与えています。また、メーカー直販など「流通の中抜き」も進んでいます。
プロモーションは、全般としてマスマーケティングからダイレクトマーケティングへシフトし、また、広告ではネット広告(ユーザーの検索行動に連動して表示されるWeb広告、ダイレクトeメールなど)の比率が高まっています。
インターネットの普及は、新規プレーヤーの参入障壁を下げ、既得権益を持っていた企業の立場を脅かしてきました。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やスマートフォンなどの普及が、今後、マーケティング活動の変化をますます加速、激化させていくでしょう。
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