冷静に話し合いたい原発問題をアトックスとともに考える

日本のエネルギー政策を語る上で、原発問題は切っても切り離せません。
日本で原子力発電所は、クリーンなエネルギーと信じられてきました。
石油や石炭を使う火力発電所とは異なり、環境に負荷をかけないクリーンなエネルギーとして普及し、全国各地に発電所も建造されました。
環境への負荷も少ない、石油や石炭をほぼ産出できない日本においては夢のエネルギーとして、エネルギー政策の中心に据えられてきたのです。
しかし東日本大震災の発生により、原子力発電所に対するイメージは一変しました。
東日本大震災により発生した津波の影響により、福島第一原発は機能を停止し放射性物質が流出しました。
流出した放射性物質は、周辺の環境を汚染していきます。
原発関連会社のアトックスは現在もこの問題に取り組んでいます。

オール電化の導入を後悔しないための注意点

農作物や水産物にも影響を及ぼす

近隣の住民は退避が勧告され、一帯は立入禁止となり10年以上経過した現在でも住民が帰還できな地域もあります。
また影響は地域住民の暮らしだけではなく、農作物や水産物にも影響を及ぼしました。
福島県産農産物や水産物は放射能汚染されていると風評被害が広まり、一部の国では安全性が証明された今でも輸入を停止しています。
事故を起こした福島第一原発の廃炉作業にはまだまだ時間がかるとされ、予断を許さない状況も続いています。
原子力発電所はエネルギーを作るために、二酸化炭素を排出しません。
そのため環境に優しく見える一方で、一度事故が起これば取り返しのつかない悪影響を環境に与えます。
本当に地球の環境のことを考えるなら、原子力発電は使うべきではないという世論が広がるのは当然です。
ですから日本では福島第一原発の事故以降、相次いで既存原子力発電所の見直しが行われました。

電力需要が逼迫する冬には節電が呼びかけられている

問題のある原子力発電所は運転を停止し、厳しい条件をクリアしなければ再稼働はできません。
実際に審査をクリアできずに再稼働できないままの原子力発電所もあり、電力需要が逼迫する冬には節電が呼びかけられています。
またたとえ再稼働を果たしても、市民団体などが起こした裁判により停止を命令されるケースもあります。
さらに将来の日本のエネルギー問題を考えたときに、原子力発電の位置づけもそのままです。
LNGを使った火力発電、太陽光や洋上風力などの再生可能エネルギーなどさまざまな発電方法が考えられ始めましたが、それだけではまだまだ需要を満たせないので原子力発電の新規建設や再稼働を目指す動きもあります。
なぜ一度大きな被害を受けているのに再び原子力発電に注目が集まるのか、それは地球環境の保護問題が関わっています。

二酸化炭素の排出量が増えると地球は温暖化する

地球環境を保護するために、全世界で叫ばれているのは二酸化炭素の排出削減です。
人間の活動により二酸化炭素の排出量が増えると、地球は温暖化します。
地球が温暖化すると北極や南極の氷は溶け海面は上昇し、一部には国土が水没する国もでてきました。
また海水温が上昇することで巨大ハリケーンや台風が発生する頻度が増え、魚の生息域も変わり漁業にも悪影響が出ています。
そのため環境を守ることは最優先という考え方が広がり、ヨーロッパを中心とした世界では再生可能エネルギーの利用が増加しています。
ですが再生可能エネルギーだけでは、人間の社会活動に必要なエネルギーをすべて賄うことはできません。
元々再生可能エネルギーの活用が進んでいない日本だけではなく、ヨーロッパでもエネルギー不足が心配されています。
特にヨーロッパは紛争の影響により石油やLNGなどの資源を輸入がストップする可能性も高まっていて、安定したエネルギー供給は課題となっています。

原発の新規建造を停止してきたフランスは新しく建造することを決める

そこで原発の新規建造を停止してきたフランスは、新しく建造することを決めました。
フランスの決定はヨーロッパ各国に大きな影響を与え、追随する国もでてくるのではと予測されています。
また日本国内でもフランスの決定は衝撃を持って伝わり、これにより日本でも原発問題は再燃するでしょう。
福島第一原発の事故の記憶がまだ残る日本では、原発の新規建造が受け入れられる下地が整っているとはいえません。
既存の原子力発電の再稼働でさえ進まない現状ですから、スンナリとフランスに習い新規の建造が進むとは思えないでしょう。
しかし再生可能エネルギーの普及が進まない日本でも、原子力発電に頼らざるを得ない可能性は非常に高いです。
このままでは環境保護の目標を達成するのは非常に困難ですから、再稼働や新規建造を容認する動きも広まるかもしれません。

まとめ

地球環境を守ることも非常に重要ですが、その一方で安定したエネルギー供給も非常に重要です。
エネルギー供給が不安定になり万が一途絶えてしまうと、経済や生活に多大な悪影響が及んでしまいます。
原発問題は事故の影響から感情的な対立になりがちですが、日本の行く末を決める重要なエネルギー政策でもあるので、冷静な判断を下して決めなければいけません。
日本の国民も原発問題を感情的に考えるのではなく、冷静に判断することが求められるでしょう。

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インフラックス社も期待の洋上風力発電について

洋上風力発電とは、風力発電所を陸上ではなく洋上に設けたものです。
ただ、洋上というと大海の真ん中のようにイメージする人もいるかもしれませんが、実際にはそこまで陸上から離れた場所に設けられることは少なく、沿岸部であることが普通です。
また、海だけに限らず、湖に設置されることもあります。

洋上に設置するメリット

なぜ陸上ではなく洋上に設置するのかと言えば、もちろんそのほうがメリットがあるためですが、どんなメリットが考えられるのでしょうか。
日本人的感覚からすれば、土地のコストの問題と思う人が多いかもしれません。
確かに皆無ではありませんが、そもそも風力発電に適した場所は都心部であることはまずありません。
風は、基本的には都市部であろうが郊外であろうが人里離れた山奥であろうが分け隔てなく吹いています。
送電コストの問題はあるものの、あえて地価の高い街中に設置するだけの意味はありません。
そして、できるだけ周囲に遮るような地形のない場所が適しています。
最も単純には、山の稜線ということになります。
稜線であれば、周囲には風を遮るようなものがほぼ全くありませんから、風力発電には最適の地形の一つです。
この意味でも街中は全く当てはまらず、土地のコストはそこまで大きな問題とはなりません。

周囲に遮るものがない

実は、ここで述べたことが最も大きな理由なのです。
それは、周囲に遮るものがないということです。
確かに山の稜線はそれに当てはまりますが、広い目で見ると決してそうではありません。
遥か向こうには別の山脈があって、そこで風は弱められているかもしれないのです。
この点、海の上ほど適している場所はないことは説明を要しないでしょう。
同じような気候や天候状態であれば、陸上よりも海上のほうが強い風が吹いているのが普通です。
天気ニュースなどで、海上の天気予報を見ることもできますが、別に台風でも低気圧が近づいているわけでもないのに、海上には強い風が吹いていて警報が出ていることに驚いた経験を持つ人もいるでしょう。

洋上は風車を立てるのに苦労する

一方で、良いことばかりではありません。
洋上に風力発電所を設けるのはなかなか大変そうだと思うでしょう。
そのとおりであって、風車を立てるということだけでも、陸上よりも海上のほうが労力を要します。
支柱の長さだけをとっても、陸上に立てるのと海底に立てるのとでは明らかに後者のほうが長さを必要とするわけです。
地面に支柱を埋め込むことについても、海底下でその作業をするほうが大変だというのは説明を要しません。
また、一旦作った後であっても、設備の劣化やメンテナンスのことを考えておかなければなりません。
この点でも洋上風力発電は厳しい状態におかれます。
常に塩水にさらされる環境が、鉄筋やコンクリートなどの建造物に対して厳しいことは間違いないからです。

自然エネルギーを利用しているため枯渇しない

このようなことだけを考えると陸上のほうが良いわけです。
しかし、それでも洋上風力発電というか、風力発電そのものには大きな魅力があります。

石油や石炭を用いる火力発電は、確かに燃料が確保できる限りは、必要なときに必要な分の発電を素早く行うことができます。
しかしこれらの燃料は限りある資源であり、世界レベルでみていつまでも頼り続けられないことはもはや明白です。
また、仮に技術の進歩などによって新しい油田や石炭鉱山が発見されたとしても、これらを燃やすことは二酸化炭素を発生させ、地球温暖化の原因となります。
環境のことを考えると、これ以上火力発電に頼ることは考え物です。

自然エネルギーを利用する発電が大いに期待されている

原子力発電は、資源量や二酸化炭素排出ということだけを取れば、火力発電よりは優秀と言えるかもしれません。
ですが放射性廃棄物の問題は付きまといますし、また事故が起こればその影響は極めて深刻です。
技術者たちは、万が一にも深刻な事故など起こらないように制御できると主張していたに違いないのですが、それが事実でなかったことは世界中の誰もが既に知っています。
このような観点からは、自然エネルギーを利用する発電が大いに期待されていることは間違いありません。
代表的なものとして太陽光、水力などがありますが、風力もその一つに加えられているわけです。
もちろんこれらにも全く問題がないわけではありませんが、私たちの周囲を取り巻く状況を考えると、欠点をうまく補いつつ活用していくしかないと言って差し支えないでしょう。
問題をいろいろ論って、ただひたすら出来ない理由を考えているような暇はもうないのです。

まとめ

世界を見渡すと、特に欧州において洋上風力発電は普及を見せています。
やはり環境問題などでは世界の最先端を行っている地域だと気づかされます。
一方で日本では到底普及しているとは言えない状態です。
将来のことを考えれば、広く普及させていかなければならない時期に来ていると言えるのではないでしょうか。

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